葉音日記
 
  はじめに >>>
  事件の多い私たちの日常を、日記風につづっております。
優しくそよぐ葉ずれの音のように、皆様のお耳に届くと嬉しいです。
葉音がつづる、波乱万丈の日々、お楽しみくださ〜い!
 

2017.12.27>>>
夕暮れ時が早まって、夜の帳が長くなるこの時期は、なんだか心もきゅんとしてきます。今年は、神戸の港が、開港150年という目出度き記念の年だそうで、あの日が近づく師走にしては、例年になくはしゃいだ雰囲気で、街は賑わっております。そんなクリスマス前のひととき、今話題の、世界一のクリスマスツリーを拝みに出掛けてまいりました。
紆余曲折いろいろ問題提起されたあすなろの木ですが、巨木に何の罪がある訳でなし…素直に、わぁ~キレイ~って、海側から眺めた神戸の夜景と共に楽しんできました。あのあたり、昔は真っ暗で、なぁ~んにもない場所だったはずなのに~久しぶりに訪れてみると、ずいぶんいろんな建物や、震災関連のオブジェも出来ていて、それらが色とりどりにライトアップ、煌めくツリーを見上げつつ、山と海にぐるっと360度囲まれながら…やっぱり此処は、なんかほっとする場所…私にとって、一番居心地の良い生まれ故郷なんだなぁと、地元神戸をめいっぱい堪能してきました。おのぼりさんの如く、観光客に混じって、ツリーの展望台にも上り、「こんな遠い町まで、来てくれてありがとねっ」の想いも込めて…幹にもちゃんと手を触れてきました。クリスマス終了後の行く末が、やんごとなきよう無事に治まりますように…心からお祈りしています。

今年は、本当になんじゃこれ~の一年だったなぁと、2017年を振り返ってみます。
お手紙や電話で、遠い友達や懐かしい友人、お客様方が、それぞれに温かい思いを寄せて、父母を相次いで亡くした私を慰めてくれました。有り難いことだなぁと、改めて人のぬくもりや優しさに、触れることの多い年の瀬となっています。
光司さんの身内側でも、たくさんの入院騒動があった年でした。やはりプライベートは、なんだか散々な年回りだったのかもしれません。
実家の仕舞いと遺された写真の整理が進むに従って、記憶の底に沈んでいた懐かしい想い出がちらほら脳裏をかすめます。
昔のアルバムの中、寄り添い微笑む両親を見ると、青春の一ページは、ちゃんと彼らにも存在したのだと…妙に納得もし、ほっこりする気持ちになりました。
ただ震災後の、神戸の復興と、老親達の生活の苦闘の年月を思えば、不条理な出来事に、いかに立ち向かっていくことが、正しかったのだろうかと…人の世の儚さを自分自身に問うてみたりもしています。
その一瞬の判断と覚悟は、果たしてちゃんと私にあるのかなぁ!??
でもまぁ、取り越し苦労をあれこれしても、しょうがない訳なので…、くよくよ思い煩う事なく、空の青さや流るる雲を見る余裕を、いつも持っていられるように、自分に正直にあるがまま、私らしく生きて歩んでゆくことに致しましょう。

年の暮れも押し迫り、夙川のタイムレスの市村さんと共に、「芦屋永来権」にて、忘年会をしてきました。
移転先の新店舗も、予約必至の繁盛店となったお店で、美味しい鳥三昧とお酒を戴き、シアワセな時間を過ごしてまいりました。
たくさんある出逢いを、これからも大切にして、こんなゆったりとした時間も、ちゃんと見つけられればと願います。

今年一年、右往左往とジタバタしてばかりの私たちを、いろいろと支えてくださった皆々様、心から感謝しております。
本当にどうもありがとうございました。

来年は、新たなる出逢いはもちろんのこと、ご縁ある人々との仕事を、もっともっとめいっぱい楽しめる…平和で、元気な年になりますように…。
では、どうぞ皆さま、良いお年を~!

 P.S 年内は、29日,大掃除が終了次第、おしまいとさせて頂きます。
来年は、年明け8日より、通常どおりの営業となります。
 

2017.11.27>>>
喪中ハガキの準備を整えているうちに、母の四十九日も過ぎゆき、一足飛びに秋は訪れ、枯れ葉舞う季節と変わってきています。工房前も芦屋の店前も、葉っぱ掃除で腰の具合が悪くなるこの頃。薪仕度に余念のない光司さんではありますが、新しい椅子の製作も控えつつ、あと僅かばかりの2017年を、これ以上波乱のないことをと願います。個人的には、「なんか頑張ったわぁ~ワタシ」って気分かな。仕事の方は、あんまり記憶に無いくらいに、ちゃんとやったの?かなぁ??なのですけどね。ただ病院と職場とお家と葬儀場の往復だったような一年でしたからねぇ。
周りの友人からも、喪中のお葉書が、ちらりほらりと送られてくるお年頃ですので、皆んなそれぞれに、お線香の漂う空間で、祈りの時を重ねているのだと思うと、巡り巡る年月をしみじみと重く受け止めてしまいます。
でも我々世代にとって、あの世へ逝くまでに与えられた時間は、まだたっぷりと残っており、もう暫くは動けるのだという証明でもある訳で…立ち止まることなく、もっとその先へ進んでいきたいと思っています。
さて、親族がらみのお見舞いの時間を、庭の草木や自分にたっぷりとわけてあげましょう。
やりたいことが、山のようにたくさん有り過ぎて、どれから手を付けていいのかしらん!
まずは、自分自身のメンテナンスをはじめよっかなぁ。実家の後片付けと共に、どうも、心も身体も…、少々くたびれてしまったみたいなので…。
そんな訳で、つい先日、ジャパンツアー初日の神戸で、上原ひろみちゃんのJAZZピアノとハープのコラボ聴いてきました。すっごく楽しそうに弾いていて、こちらまでなんともシアワセな気持ちになりました。力強い激しいハープも初体験でしたし、やっぱり世界を飛び回っている方達のパワーは、ほんと凄い迫力です。ホンモノの音のチカラは、弱った魂を響かせてくれますね。
元気のパワーをたっくさんもらえたので、私も、またワタシらしく…存分に、年末まで走り抜けたいと思っています。
よく働き、ど~んと遊ぶよ~次は映画かぁっ!?
そうして…芦屋のシンプルリフォームも、ようやく完成致しました。
 

2017.10.30>>>
今月は、雨あられの激しく強い台風が、次から次へと押し寄せてくる…なんだか、心かき乱される天気模様が続きました。秋本番、いろんな屋外での行事が、あちこちで開催されているはずだけど、この自然の猛威ばかりは、誰も恨む事もできないものですからねぇ。
さて、ようやく!!どどぉ~んと、テーブルのご納品を完了してまいりました。いやぁ~めっちゃ、タイヘンだったぁ。
竹中大工道具館の喫茶の館に、大小合わせて、八台、並べて頂きました。小ぶりのテーブルとはいえ、一度にこの台数はあまり製作することはなく、光司さんも、かなりヨレヨレになっておりました。
合わせて並べた椅子は、2014年旭川国際コンペで、金賞を取られた迎山直樹さんのSTチェアという、とても美しく、軽量かつシンプル、スタッキングも出来る黒革の椅子です。
今回選んでいただいたイズデザインのテーブルは、長年、定番で作り続けている、脚の組み手が特徴のがっちりした和の雰囲気を感じさせるタイプのもので、新しく改装された栗の床や塗り壁に、しっくりと馴染んでいる感じがしました。
椅子がとても繊細なイメージのものなので、部屋に並べた印象としては、手前みそながら…バランス的には良かったンじゃないのかなぁ。
これから、足をお運びいただける皆様がたのご感想は、さてさて…いかがなものでしょうか!??
向かいに見えるお茶室との間には、本格的な庭園も、すでに出来上がっており、春はしだれ桜を…、秋は紅葉を楽しみつつ、優雅な休憩時間が過ごせるよう、何とも風流な演出も成されておりました。
お天気のせいもあってか、工事が、少々遅れていたので、納品日をずらし、小雨振る中、久しぶりに、へなちょこの私もテーブル運びのお手伝いをするという、想い出に残る納品となりました。明くる日は、身体のあちこちが痛く、特に腕の筋肉が、部活動した時の感触を思い出すくらいに、イテテテテだったんですけど。
不特定多数のお客様が、かなり自由にコーヒーなどのお茶を飲み、まったりゆったり寛ぐスペースなので、果たして…どんな経年変化を辿ってゆくものやら、若干の心配はありますが、お庭と大工道具を拝見がてら、時折、メンテナンスにお伺いするのもいいなぁと思っています。
今年度のひとつ大きなお仕事が、無事終わりました。ほっと一息したいところですが、進行中のリフォーム現場は、まだまだゴールは遠く、次のお打ち合わせと製作、それから、来年早々の楽しそうなお仕事のご依頼もありまして、やっぱり年末から年始にかけては、必死のパッチの怒濤の日々が、今年も当然の如く続きそうですね。
肉タベテ、一心不乱に、がんばりなはれ。

 

2017.10.17>>>
長い長い…本当に長かった闘病生活から解放されて、私の母も逝きました。まさか、同じ年に父も母もこの世から居なくなってしまうとは~!なんて人生は、想定外の事ばかり起こるのやら…。それでも、そこそこ平均寿命あたりまで、頑張ってくれましたので、よっぽど仲良しだったのかと…思う事に致しましょう。私の母が亡くなる前日に、弟のお嫁さんの方のお母様も亡くなるという、お通夜とお葬式がダブルで続いて、弟夫妻は私たち以上に、タイヘンだったようです。
孫からすると、双方のおばあちゃまが亡くなっちゃうのですから、すごくショックな出来事だっただろうな。
三月の父の葬儀に続いてだったので、気持ち的になんとなく心の準備も出来ていましたし…、病院で亡くなるという少しタイムラグもありましたし…、最後は私たち姉弟、光司さんも一緒に見送ることも出来ましたので、私的には、充分に良かったと思える看取りが叶いました。
病院の先生方も、遠方から駆け付ける家族が間に合うように…と、配慮してくれたように思いますし…、病室ではご陽気だった母は、皆さんに可愛がられていたようで、最後の時は、いろんな方が、帰り際に、代わる代わる、また明日ね~のご挨拶をしてくださっていました。永きに渡り、温かく看護をして頂いたことに心から感謝したいと思います。
子供の頃から季節の変わり目ごとに、母の顔色を伺うようなことをしてきました。そんな心配ももうしなくていいのかと思うだけで、寂しい思いとは裏腹に、ちょっと肩の荷が下りた気持ちでもいます。
これで、頻繁にかかってきていた病院からの電話に、びくびくすることも無くなるのだと思うと、心臓の音も優しくなった気が致します。
秋の長雨で、気分は、陰鬱ではあるけれど、前を向いて、お仕事に専念出来る環境に、やや戻るといった所でしょうか。
但し、まだまだ、周りは、年寄り軍団が控えておりますので、油断大敵なんですけどね…。
先を争うかのように…ひとまずお先にとばかり、私の両親は、無事、あの世へと旅立って逝きました。ほおっ~っと、大きく深呼吸です。
天空の雲の上から見守ってくれているわたしのお友達や、私淑していた先生、おばあちゃんにも…みんなによろしくね~!って、しっかり伝言も頼んでおきました。
さて、そんなこんなで、芦屋イズデザインのリフォームの現場もずいぶん止めてしまいましたし、今月中に納品予定のたくさんのテーブルの仕上げも待っています。
光司さんは、またもや腰が痛い!と泣きが入っておりますが、お仕事イノチで、張り切ってもらいましょう!!
気づけば、半分、十月が過ぎてしまってますやぁ~ん。たいへんたいへん、エラいこっちゃです。
 

2017.9.19>>>
空いっぱいに広がるうろこ雲が、秋を感じるこの頃です。朝夕は、こちら関西でもぐっと過ごし易くなってまいりました。
日一日と日没の時刻も早まってきており、台風一過、確実に季節は移ろってきていますね。
芦屋のマンションのリフォームが始まって、光司さんは、朝イチから現場への出動も多く、私のほうは、自力でのバス→JRの乗り継ぎ通勤の毎日が続いて、ややバテ気味かな。
グレちゃんは、淋しいひとりぼっちのお留守番が多くなって、またもや、グレてしまうのかなぁ。でも、以前より、オジイちゃん化も激しくて、ひなたぼっこが似合う感じにも見受けられるので、まっのんびりしてはるからいいか〜。
お盆休みのあいだに、我が家の中庭の床をリニューアルしてくれました。雨ざらしの部分は、この10年で、ずいぶんと腐食が進んでしまったようで、虫食いなどで、ボロボロになってしまった箇所もあり、(在庫の木材も充分にあったそうなので…、)思い切って全面張り替えとなりました。
おニューになると、またまたの新築気分が出ますよね〜。今回は、やや小さめの四角いすのこを、市松模様に貼ってくれました。大きすぎると、力なしの私では持ちづらかったので、以前より、お掃除もし易くなった模様。
先日、しばらくお待たせしていたご依頼のコートハンガーを、納めてまいりました。
我が家でも、お客様がいらした時に、見栄えよく、お洋服をお預かりできるようなコート掛けが、まえまえからずう~っと欲しかったので、あ〜でもないこ〜でもないと、ミニチュアのスケールモデルで、試行錯誤。組み立て方式を、当初は考えていたようでしたが、それはそれで、仕上がりが美しくないようにも思え、結局、組み上がったものをご提案することに…。
ハンガーだけでなく、ちょっとした鞄や、お帽子やら…、掛けたいモノあれこれが、けっこう納まる工夫がしてあります。
試作品を我が家でも、使い始めました。背が高い分、リビングの空間に映えて、なんとなく部屋の雰囲気も締まって、かっこ良く見えるから不思議です。
三本脚にしたので、場所もあまり取りませんし、柔らかな曲線と丸いフォルムのデザインが、グリーン越しに馴染んでいる所が、私も気に入っています。
もちろん、お客様にもたいへん、喜んで頂けたようです。良かった!!
 

2017.8.13>>>
今夏は、例年にも増して、なんとも激しいメラメラした太陽が、じりじりと容赦なく照りつける毎日です。健康な人も、うんざりするような真夏の日差しが続いていますが、先日の長引く台風がようやく去り、33度の気温を涼しく感じている自分が、アッタマ可笑しいんじゃないかって思うくらいだ…。
ニュースでは、札幌は、21度と言ってます。そういえば、お盆の頃には、すぐ薪ストーブに火入れをしていたなぁと、残暑厳しき神戸の街から、懐かしさとうらやましい気持ちいっぱいで、北海道時代を思い出しています。
このねっとりする暑さに負けてしまって、だらだらぐずぐず過ごしちゃうのも、ご勘弁を!!の、言い訳が、なんとなく通用するような気さえしています。
お仕事もあれこれ重なりますが、すぐに伸びきってしまっている雑草の、草刈りもしなきゃいけないんだけどねぇ。
この世の中が、ヒフティヒフティというのであれば、2017年度の後半戦は、心穏やかに、日常の繰り返しをやり過ごしていけたらいいなと願っています。
14日から、芦屋イズデザインは、夏期休暇を頂きます。親孝行もいっぱいして…リフレッシュして戻ってまいります。
では、皆様、どうぞよろしくお願い致します。
 

2017.7.23>>>
あっという間に、今年の半分が終わっていました。
TVドラマでも、この展開はないだろうなぁってくらい、私のまわりの人達、入院し過ぎやしぃ~手術ばっかりやん!!それでも、朝はやってくるもんだ。
漆黒の闇の中、手探り続く徒労の日々には、この事態が、いつ終わるのやらと、不安にも思うけど、入道雲が、くっきり蒼い空に浮かんでいるだけで、なんだかすっごく勇気も湧いてくる。
昔から、なんとはなしに…そんな気もしていた事だけれど、こういうプライベートが、えらいこっちゃの激動の時期には、お仕事のほうでは、いろんな意味で、巧い具合に進んでゆくから、なんとも不思議です。
きっとあまりに不条理が過ぎると、まぁ…そんなに…悪い事ばっかりと違うかもよって、時々、天の神サマがお目覚めして、BIGなご褒美をくれるからだろう。
とりあえず、私たちと犬は、元気だけが取り柄ですしね?。
連日、うだるような暑さが続いて、芦屋の蝉もシャンシャン、ジィジィと、大音量で、鳴き始めました。
もう子供達は、夏休みだというけれど、イズデザインでは、急ぎのお仕事や、ホッ散らかしていたお仕事や、選ばれし名誉あるお仕事も決まって!せっせと働かねばの日常が、ぐいぐいと押し寄せてきています。
水分補給と、美味しいものをがっつり頂く事にして、楽しみながら、怪我しないように、いろんなお仕事を進めてまいります。
この歳にして、初めての出来事が続いてばかりで、精神的なダメージが、少しばかりあったのかもしれないけれど、こればかりは、誰もが経験する道なのかと思えば、当たり前ながら、これもまた人生かなと思えます。
こういう時だからこその、必然の出逢いもありますし、誰かの優しさに触れることで、人とのつながりが、しみじみと有り難く心に染み渡ります。
まだまだ明日は続くのだ…自分の瞳に語りかけて、為すべき事を成し遂げようと、改めて奮起したいと思っています。
またひとつ階段を登って、新しい岐路に立ち、2017年の後半戦をはじめて行きましょう!!
お店のテーブルを現品でお買い上げいただいたまま、しばらく簡易のテーブルで済ませていましたが、ようやく新入りさんがやって来ました。
なかなかに木目もワイルドな、かっこいいタモの無垢テーブル完成です。
 

2017.6.26>>>
やれやれ…ひと月ばかりかかってしまいましたが、無事、母の方は、元いた病院に戻ることが叶いました。顔見知りの看護士さんや受付の方、主治医の先生がいらしてくれるだけで、なんとも心がほっこり致します。おかえり~な空気感が、とても有り難い想いです。出来れば、こちらでリハビリを頑張って、僅かながらの時間でも、自宅で過ごす事が出来たらいいのになぁと、またすぐに、次なる目標と希望を願ってしまいます。母と共に、ようやく、見近なあの人この人の病状も落ち着いてきましたし、医療技術の革新と進歩は、想像の遥か先の雲の如くで、時が過ぎれば、よっぽどでない限りは、なんとかなってゆくものなのだと思い至りました。
お仕事は、先日、キッチンのご納品も無事完了し、気分的にはちょっぴり、安堵の一言です。
光司さんは、外壁の塗り残しを塗ったり、ボーボーの草木を刈り込んだり…、舗装道路の修理をしたり…、家回りの雑多なことに少しは目を向ける余裕も出てきました。
今年は、続々と車検がやってきますので、おんぼろ車達のメンテナンスもかかせませんしねぇ。
しかしながら、そんな慌ただしい中にも、デスク横に、なぜか知らねど…デジゾーハイパー??なる、エレキギターが、一本増えていました。
んっ!?どういうことやねん!!
まっ、病院の費用や、介護タクシーの事など考えると、控えめなお買い物?ということに…なるのでしょうか…。
好きな事を好きなだけ、生きているうちにしなくちゃいけないなぁと、我が夫の行状を見ておりますと、改めて意識レベルの深いところで、考えたりも致します。
私も、バタバタしつつの合間には、お庭のラベンダー刈りも、グレちゃんと楽しみましたし、ユリの花もちゃぁんと咲いてくれました。
さて、いよいよ梅雨に突入してしまい、気づけば今年は、梅干し作業がすっかり手つかずだし~。ついでといってはなんですけど、らっきょも漬けも、挑戦してみようかしらん。
今週30日は、梅雨生まれグレインの八歳のお誕生日です。何か愉しく美味しい企画を~期待してまぁ~す!!
 

2017.5.29>>>
父の四十九日の法要を済ませて…ほっと一息…と思う間もなく、身内の入院騒動が続きました。
今年は、病院通いが、日常となりつつあり、幼い頃に、母の付き添いで、時間を持て余し過ごしていた大病院の想い出と重なって、なんとも切なくなる日々を過ごしています。
今は、ケイタイもあるし、文庫本など読んで、時を稼ぐすべを覚えましたが、子供の頃の病院での待ち時間は、本当に苦痛の連続でした。三時間待ちの三分診療は、当たり前の時代でしたが、現代の救急病院もまだまだ似たようなもので、世の中には、病人がこんなにも…というほどに、溢れているのですねぇ。
お仕事とはいえ、病院の先生も看護士さんも、負のエネルギーに存分に晒されることになるがゆえ、どう表現すればいいんだろう…、ものづくりの熱き夢ある現場とは、かけ離れたナニカが蔓延している気がして、芦屋のお店に戻ると、改めて、好きな事、優しい時間、穏やかなる空間に癒されているシアワセを感じてしまいます。
母の容態も一進一退が続いているのですが、お仕事のほうは、なんとかひとつずつこなしていき、かなり遅れてしまっていた『永来権』の工事も無事完了し、新装開店と相成りました。今まで営業していた場所は、予算が厳しかったこともありますが、時間をたっぷりかけて(工務店さんの手をあまり煩わせることなく)、内装などを光司さんが主に手がけた物件でありましたが、移転先の、個室も出来た新しい店舗のほうは、要所要所をその道のプロにおまかせし、我がイズデザインは、全体のバランスと家具部門に集中させていただきました。日程的にも、光司さんの手から離して行かないことには、現場が立ちゆかない物理的な状況でもありましたし、デザイナーの先生として、あれこれ意見とアイデアをまとめあげさせて頂いて、以前にも増しての、たくさんの職人さん達とのコラボにより、こだわりの空間が完成致しました。なにより、多いに期待を膨らませつつ、お待ちになっていたお客様にも、お店の雰囲気は、大好評とのことで、とってもほっとしています。新作の椅子も座り心地も良く、かっこいいので、ぜひとも、皆さん食べにいってあげてほしいです!!
私どもイズデザインのお客様にも、芦屋の鳥料理屋さんが出来ましたら…次は必ずや!という言い訳を重ね、長期に渡りお待ち願っていましたが、新婚さん家庭に、テーブルと椅子もお納めし、新作のスツールも製作致しました。
我が家のアプローチの工事などしていただきました、大工さんご紹介の千里のお客様のキッチンも、もうすぐ出来上がる予定で?す。
チーク材はいきなり刃物もダメになるくらい、脂っ気の多い材木なので、削り込みの時は、覚悟して平らに仕上げてゆくのですが、豪華客船の甲板に用いられてきただけあって、キッチン周りの水はじきも良く、見た目のゴージャスさも半端ナイです。日本では、もうなかなか手に入りづらい樹種となっており、仕入れの金額もびっくりするくらいの高額ではありましたけど、それだけの価値以上のオリジナルキッチンとなるであろうと、こちらも完成が、とても楽しみです。
しかしながら、あちらこちらの打ちあわせも、もう待ったナシの逼迫した状態!?となってきているようで…大丈夫かな。
放りっぱなしの我がお庭は、ちらりほらりと、白い小花が咲き誇り、ラベンダーの香りもほんのりと、初夏の香りを運んでくれる季節となってきました。
五月も終わり、すぐ、梅雨に突入みたいですが、今年は、入院だらけの身内に囲まれて、私たちだけでも、健康で、お仕事に励まねば!!と気持ちを引き締めています。
 

2017.4.17>>>
早朝、六時半、光司さんのケイタイが鳴っています。約束していたとはいえ、こんなに朝っぱらから、材木の配達が来たのかい!って、思ったそうなのですが…。いったいなんやのぉ~寝ぼけまなこの私とグレインは、なかなかベッドからも起き上がれず…。
電話口からは、新聞が溜まって…突入?鍵は?とにかく、何が何やら!?理解不能の言葉のやり取りが…。お風呂場で父が亡くなっているとの通報で、慌てて実家に駆け付けました。この出来事が、現実と冷静に理解するまで、どうもぴんとこない光景が繰り広げられています。警察の方にとっては、もしかしたら日常茶飯事の事件?であるのかもしれませんが、一般人としましては、それはまるで、刑事ドラマでも見ているような。ご遺体を調べて…とか、検視のために病理のほうへとか、現金は無事か?通帳の場所は判りますか?とか…とにかく今思い出しても、なんだか心臓がドクドクしてくる会話ばかり…。こんな時のためにと思って、合鍵を一つ持っていたつもりだったけれど、お父さんたら、ちゃっかり別のに取り替えてはるやん!台所もお風呂場も洗面所も、老人の男性の一人暮らしとは思えない程に、ピカピカに磨きこまれていて、「きれいです!部屋がほんとにきれいです」って、会うおまわりさんごとに、なんども褒められ、父なりに終活に励んでいたのかしらん?改めて部屋全体を見回すと、これでもかとカドをきちんと揃えた新聞や、封筒に用意されていた今月の新聞代…亡くなった朝に食べたであろうバナナのゴミもまとめられ、最後に飲んだのかな?と思われる梅酒のパックは、キッチリこっきり折り畳まれて、輪ゴムでぎゅっと縛って、ベランダのゴミ箱の中に捨ててありました。
本人は、決してその日に死んじゃうなんて、全くもって想像すらしていなかったと思います。亡くなる二日前の買い物は、(月ごとのレシートもホッチキスで、まめに止めてた~)好きなお酒やビールを買い込んでいましたし、荷物部屋には、大きなお米の袋も残されていました。
熱いお風呂にゆっくり入るのが、大好きな父でしたから、私としては、理想の逝きかたでもあります。おなかいっぱい夢心地で、亡くなったのかと思うと、まぁ、それはそれで、幸せだったのかも…。いつ撮っていたのか、額縁にはいった遺影っぽい写真もありましたし、母の写真もテーブルの上にあったし、それを毎日眺めていたのでしょうかねぇ…。
双方の母達の体調のほうが、よっぽど思わしくなく、アタフタしていた時期だったので、完全ノーマーク、一番元気で自立していた私の父が、先に逝ってしまうとは、露ほども思わず…。まぁ、世の不条理とは、こういうものなのかもしれませんが、警察の方々、通報してくださった新聞屋さん、葬儀を取り仕切ってくださった皆さん、地域のかたの温かさに救われた思いです。もう少し、早く見つけてあげられたら良かったのに…ごめんねって、心残りに苛まれておりますし、まだ、どうも現実味がないふわふわした気持ちもありますが、いざお見送りを済ませると、あっという間に現実に引き戻され、遅れに遅れた店舗物件、知らぬ間にめちゃ進んでいた別のリフォームの現場、しばらくお待たせしているお客様、四月に入って、新しいご依頼も次から次へと…、えぇ~ってくらいに、忙しくって、えらいこっちゃなぁと、お互いの顔を見合わせ苦笑いしています。母達の身体の心配ごともまだまだ続きますし、息つく暇のないたくさん頂戴しているお仕事が、切ない哀しみを、いっとき忘れさせてくれているとも感じています。
さぁ、ひとつひとつ、納得のいく、丁寧なものづくりに励んでいきましょう。
そういえば、光司さんは、ずっとぎっくり腰の状態が、断続的に続いています。可哀相だけど、今止まるわけにはいかないので、いつものように、騙しダマしでがんばって!!
製作中の新作の椅子も、とっても楽しみです。
1~3月の年度末は、例年の如くにバタバタしてしまって、お庭の桜を、のんびり愛でる時間が、やっぱし無かった!!
特に今年は、天候も不順で、雨も多かったせいかな?いきなり葉桜と成りゆきて、世の無常をひしひしと感じる春の夕暮れです。
 

2017.3.20>>>
弥生三月は、嵐のように事件だらけ!まぁ、現場のほうは、なんとか順調に事が進んではおりますが、二人の母が入院という、想定外の出来事に、右往左往の真っ最中です。
双方の父達は、耳も聞こえず、眼もあまり見えず…。はぁ、どうなるどうする、日本の高齢者達!!老老介護の縮図の渦は、あちらこちらで、鳴門の渦潮以上の大回転で、働き世代を翻弄しているのでしょう。
私自身は、身内が、薬付けの生涯を送ってまいりましたので、極端に、病院のあの空気感と絶望感が苦手です。
それでも、目と歯は、ちゃんと治したほうが、絶対いいとは思うのだけれども…。
作家の佐藤愛子先生が、90を過ぎて、本を出してそれがまた、売れちゃってるから痛快です。
先生とお誕生日が一緒の私は、若かりし頃から、先生の文庫のファンでもあります。
今の私のお年頃の時代には、もう死ぬ~みたいなことがよく書かれているし、厭世的な気分でお暮らしのご様子も見受けられるけれど、先日、久しぶりのテレビにご出演されて、改めて50代を振り返っていた先生は、なんて傲慢で、エラそうにしてるんでしょうかねぇって、ご自身のVTRにも突っ込みをいれてました。
人生の先輩方のエッセイをひもとくと、意外と60~70代そして80過ぎても!元気はつらつに活ききっていらっしゃる方が多いので、まだまだ愉しいことを楽しめる大人の時間は、たっぷりと残っているのだと自分にも言い聞かせています。ただし、やはり健康が一番なんですよね~。
長生きは、目出度きこととは思えども、医療の発達も、ほんの少し恨めしい気持ちにもなるような…、寿命は、どんどん伸びていってますし、いろいろまわりにお聞きした介護の先輩たちの経験談によりますと、こんな感じの日々が、これから十年くらいは続くのだそうです。そうこうして、お世話をする人を見送った時には、すでに自分たちが、お世話をされる側の年齢に達しているんですって~。お~コワっ。でも、それが、今の長寿国日本の当たり前って、ことなんでしょうね。
幸せいろのミモザの花が色づきました。一気に膨らむつぼみの、もこもこしたパウダーイエローが可愛さひとしおの季節です。
老後をまったりのんびり過ごすのは、夢か幻だともう諦めて…、今はとにかく目の前の自分たちのできることから、はじめよう。
 

2017.2.19>>>
二月に入ってからもお仕事に追われつつ、双方の高齢者軍団のお悩み相談に明け暮れる日々。自営というのはこういう時、うんとヒマだと思われてるらしい。他社様からの細かい修理等のお仕事あり、店舗物件のお急ぎあり…で、休みもなく必死のパッチは続きます。
三寒四温の季節ではあるけれど、北海道暮らしを経た私たちにとって、ここ関西の冬は、冬にあってフユとは呼ばず…の感あり。
ワタシの中では、マイナス9℃からが、寒いという皮膚感覚なので、プラスの気温は、ハハハ、寒いやん!って、笑って言えるレベルです。
昔は、二月の寒さは骨身に沁みる~と感じていましたけど、ほんとの骨に沁み入る極寒を知ってしまいますと、こんなん道東の夏やんってことになります。
それでも、こんな余裕を気取っていられるのは、お部屋の薪ストーブが、ガンガンに燃えている、あったかぁ~い幸せがあるからなのだと、ちゃんと焔の神様には感謝感謝。
グレインも、炎の側がベストポジションであるのがわかっていますし、あまり近づきすぎると危ないぜって、理解しているので、ネコと違って、やけどはしないですけどねぇ。
今月は、昨年から引き続いていた「すまい研究室」の丹羽先生のリノベーション物件が完成予定。光司さんは、障子のたぐいの建具をたくさんつくりました。作り手としてのデザインの感覚と設計の先生のデザイン性は、やはり隔たりがありますので、製作には、マジで~四苦八苦してましたね。う~ンう~ンと何度も唸りながら、工房とパソコン図面のいったりきたりが続いておりました。さて無事に建具は、納まるのでしょうか!?どうかうまくご納品が済みますようにと…祈っております。
時には、そんな独りよがりでないお仕事も、自分の手技を見つめ直すいい機会であるとは思うのですが、先週解体が始まった物件は、イズデザイン主導の若きオーナーのこだわりのいっぱい詰まった店舗物件で、人気店の移転計画に、なんだか打ち合せも現場も楽しそうです。
またかよぉ~のご機嫌斜めの車の修理と、親達の暮らしの顛末と…、植木の散髪お庭の手入れと…あれもこれもの諸事情に、追いつめられてきてはおりますが、まずは仕事第一でっ!春の訪れを告げるスノードロップが、お庭の隅っこで可憐に咲きました。頬に受ける光は柔らかく、縮こまった血管がグワンと音を起てて伸び上がってゆく感じ。新しい芽吹きの季節到来が、何より私たちに元気をくれます。
 

2017.1.27>>>
酉年2017年の始まりです。平成も29年かぁ…。昭和の終わりに岡田姓になったので、感慨深い年月でもありますねぇ。
今年は、鳥の如く、大いに羽ばたいて行きたいところですが、さて、どうなってゆくことでしょう。昨年は、岡田の祖母が101歳の大往生のため、(喪中ハガキが間に合わず…)年始のご挨拶は控えさせて頂きました。年明けから、現実問題として…双方の両親達の高齢化の荒波に揉まれつつ、てんやわんやが、相も変わらず続いておりますけれど…、今年も皆様、どうぞよろしくお願い致します。(我々二人と一匹は、至って健康です!)
お正月の神戸は珍しく、三が日、とても穏やかなお天気がずっと続きました。でも、光司さんは二日には、工房仕事を始めていたし、あれこれパソコンに向かってもいたので、あまり休んだ気にもなれていないのかも…。
そんな中、恒例のえべっさんは、初日の祭日に出掛けてしまい…入場制限もあって、お参りまでとっても時間がかかりました。それでなくても、人混みが苦手なのに~。渋々、おまいりしていたのが、神様に伝わってしまっていたのかしらん、ワタシの今年のおみくじは、あちゃぁ~の凶でしたので、淡々と日々自省して、欲張らないようにしないといけませんねぇ。光司さんは、きっちり大吉を引き当てましたので、ままご満悦で…まっ、イズデザイン的には、めでたしめでたしといったところでしょうか。
いろんな物件が引き続き、うごめいているというか、停滞中といいましょうか…、あちらをたてればこちらが建たず?なかなかゴールも見えないといった具合で、ジタバタと時間だけが過ぎ去っています。よくよく考えると、年度末は、いつもこんな感じなのかも~、一月、二月、三月は、アッという間なので、しょうがないなぁと達観の構えです。
お仕事の方は、御蔭様で、2017年もいろんな方々から、ご依頼を受けておりますので、どの物件も、存分に愉しみながら、ひとつずつ確実に…完了してゆくことを願って、さぁ張り切ってまいりましょう。
何が正しいのか…誰の声が真実か…生きてるとほんといろんなことがあります。そして立場は逆転し、想いは時空を超えることも…。ガンバッテル若者達に負けないように、仕事しよ~っと。