葉音日記
 
  はじめに >>>
  事件の多い私たちの日常を、日記風につづっております。
優しくそよぐ葉ずれの音のように、皆様のお耳に届くと嬉しいです。
葉音がつづる、波乱万丈の日々、お楽しみくださ〜い!

 

2007.12.22>>>
早いもので2007年もあと少し…。今年もいろんな人と出会い、そうしてまた新しい仕事にもチャレンジすることが出来ました。なつかしいお客様がたくさん訪ねてきてくださいましたし…、ご近所のお客様との新しい出逢いも数多くありました。それから嬉しいことにライフワークでもあるお身体の不自由な方のためのニーズに合った椅子の新作も製作させていただきました。工房兼自宅が落ち着いてきたこともあるのでしょうか…少し腰を落ち着けて新しいデザインに挑戦することができたのかもしれません。神戸に戻ってもう十年。目まぐるしく駆け抜けた時の流れにあ然とするばかりですが、まさかこんな風になっているとは〜自分たちでも想像し難い日常を送っているようでもあり、いつか来るべき道でもあったのか…とも。毎日を自分たちのペースを守って歩いていけたらいいのですが、なかなかそうスムーズにすべて事が運ぶわけではありません。お仕事以外でも家のこと…親のこと…この年齢になるといろいろありますからね〜。とても難しいことですが、気がかりや心配事からさえも決して逃げないでいること。これでもかこれでもかと続く試練の波に揉まれてはいても、抗うことなく…突き進むこと。息も絶え絶えとなり心も身体も苦しくなってしまうこともあるけれど、それでも、一歩ずつ前へ…そうやって勇気を持って踏み出すことで、何かまた別の道が開かれ目の前が明るく感じられることもあるものです。どんなことがあってもやみくもに畏れることなく、ガンバって自らの置かれた状況をひとつずつ乗り越えていく!そう強く決心できた一年でもありました。石油も値上がり、木材の価格も高騰して、いち木工家としては厳しい試練の年にもなりましたが、様々な人との出逢いの中で、共に喜びを感じ分かち合っていく…ただそれが仕事を通してでのお付き合いだとしても、同じ夢を紡ぎあえることで繋がりあえる関係もまた素晴らしいものだと改めて感謝しています。例年の如く…公私ともになんだかいっぱ〜い!いろいろありましたけれど、健康で元気でいられたんですから、それですべて良しとしましょう。ここフリックコートの改装工事もようやくゴールがやってきました。外壁も光触媒でお色直しされ明るい建物に変身です。気分も新たにまた2008年を迎えられそうです。来年も早々からたくさんのお仕事をお引き受けしています。たぶん工房は、年末年始も必死の作業が続くことでしょう。バタバタの日々は連続して息つくヒマもありませんが、たくさんの納得のいく作品を残していける様、心して励みたいと思います。この一年も葉音日記にお付き合いいただき誠にありがとうございました。では、皆様、どうぞよいお年を〜!!
年末の芦屋イズデザインは、27日が大掃除…夕方くらいには仕事納めの予定です。年始は1月7日月曜日からとなります。

芦屋イズデザイン年末年始のお知らせ
 12月27日  夕方頃まで…にて、年内の営業は終了いたします
 2008年は、  1月7日(月曜日)より 通常どおり営業致します。
 

2007.11.25>>>
この時期、家具屋さんはどこも大忙し!秋から年末にかけてお引っ越しされる方々への御納品がたっくさんありますからね〜お陰様で、芦屋イズデザインも何処も滞りなく順調で〜す…と言いたい所ですが、そこはそれ、事件は現場で起きるものですからなんだかんだと紆余曲折はあるようです。光司さんが、朝早くからあちらこちらの現場へ駆けつけることが多いので、ここ何日間か駅までをバスで通っています。神戸といってもかなり地の利の悪い地域に住んでいますので、バスも一時間に2本しかありません。結婚してからというもの、街から遠く離れた場所を好んで住んでいますので、田舎って通勤通学ってほんとたいへんなんだなぁ〜って改めて思ったりします。まぁ、大雪でいつ来るかわからないバスを待っていた北海道時代に比べれば、ほぼ確実に時間通りにやってくるのですから安心なんですけどね。あの頃、このまま凍え死んじゃうんじゃないかと幾度思ったことか…特に今時分になると極寒の地吹雪を想い出し、平和な面持ちでバスを待っている…そんなことさえもシアワセに思います。今年は秋を満喫する間もなく一気に冬がやってきたみたい…でもこの寒さのおかげで工房もお家も薪をいっぱい燃やしていますから、どんどん工房全体がスッキリしてきました。柔らかな暖かみのあるオレンジ色の炎を見つめているだけでほっこりとのんびりした気持ちになります。石油が高騰していますから、薪ストーブであることが余計に有り難いですね。亀のツンちゃんもいよいよ本格的に冬眠しちゃったようで、首をひっこめたまま水の中でジッ〜としてまどろんでいます。枯れ葉の中におしりを突っ込んで、瞼をぎゅっと閉じて眠っている様はなんだか愛しく、呼びかけると面倒くさそうに薄目を開けてくれてます。初めての冬眠、なんとかこのまま無事に冬を乗り切ってくれるといいんだけどなぁ。先日友人のいる佐渡から甘くて大きくて立派なおけさ柿が届きました。この柿を食べるといよいよ今年も残り僅かだなって実感します。年末までラストスパート!納品ラッシュは続きますし、来年早々の物件も平行してお打ち合わせを重ねています。頭と身体をフル回転して突き進んでいかなければっ〜!!。
 

2007.11.12>>>
先週、めでたく?何度目かのお誕生日を迎えました。お店がお休みの時にはたまに私も夕食をつくりますが、我が家では毎日のほとんどを、光司さんがつくってくれています。私のお誕生日ということもあっていつも以上に気合いを入れて、ちょっとリッチな晩御飯でした。スペイン産イベリコ豚&ボルチーニ茸のソテーカボチャ添え、ムール貝のシャンパン蒸し、大トロといろいろ秋野菜のカルパッチョ(特製わさびドレッシング)、イギリスのブルーチーズにPAULのパンも久しぶりに買って来てくれてました。大好きな赤ワインと、普段はあまり飲むことのないシャンパンで乾杯!どれもこれもおいし〜ぃ!!でもやっぱり年だなぁと思ったのは、すっかり二日酔いで次ぎの日に寝込んでしまったこと…。そんなに飲んだくれたわけではなかったはずなんですが、cavaのシャンパンがやっぱり効いたんでしょうかね〜。昔はもっともっとお酒には強かったように思いますが、最近はほんの少しでダウンしてしまうようになりました。トホホ…。さて、そろそろ来年2008年度のお仕事の予定が、あれこれと決まってまいりました。毎年恒例となっております大阪ガスインテリアデザインスクールでのミニチュア椅子づくりの日程も決定しました。二月から四月までの全六回コースです。第4回目となる今回の椅子は、アルネ・ヤコブセンのセブンチェア。あんまり木部のない椅子なのでどうかなとも思いましたけど、第一回はレッドアンドブルー、第二回はザ・チェア、第三回はJ39でしたので、ここらで少し軽やかな感じもいいかしらんと金属の脚ものになりました。試作でつくった座は、ペパーミントグリーン色で、とってもキュートでかわいらしく気に入っています。どうもむか〜し子供椅子に使った塗料が、工房にまだ残っていたようでそれで着色したらしい…。(生徒さんはたぶん黒でいくと思いますけど〜)一緒にアントチェア(俗名ありんこチェア)も製作してどっちにしようか…と迷ったあげくの選択だったようです。お店の棚がまた一段と華やかになりました。ミニチュア椅子づくりにご興味もある方は、ぜひ大阪ガスインテリアスクールまでお問い合わせを〜!どうぞよろしくお願いいたしま〜す。
 

2007.11.3>>>
ここにおりますとたくさんの方々から様々な手みやげを頂戴致します。ケーキに紅茶、ワインにジャムや佃煮…その他いろいろと〜旅先でのおみやげもありますので、私共はなかなか旅行三昧とはいかない生活なのですが、なんだか世界中を旅してる気分に浸ることが出来ま〜す。皆さんがお持ち下さる品々がすべてまた美味なるもの!で、お心遣いいつもたいへん感謝しております。あっ、これってあの有名な〜!!一度食べてみたかった〜って願っていたものなどなど、本当に有り難いの一語に尽きますね。食欲の秋、おいしく戴けるのも…何より健康の証ですから…体重を気にしつつも、いつも誘惑には勝てるはずもなく、毎度完食している次第です。
我が店舗の入っておりますビルの改装工事がいよいよ佳境を迎えてきました。側面の壁から前面の壁面にまで足場が建っていますからちょっと危険で怪しげな感じです。このあたりは自転車でうろちょろされている方も多いので足元にはくれぐれも気をつけていただきたいと思っています。…が、何より帰宅しようと一歩店を出たとたんに私自身が自転車とぶつかったなんてことがなきよう、一番注意せねばと思っているんですけどね。神戸も一雨ごとに秋めいてきて…朝晩はちょっぴり冷んやりとしてきました。芦屋イズデザイン前の並木通りの葉っぱも少しずつ色づき始め、秋の気配も深まってきています。そろそろ枯れ葉の舞い散る季節がやってきてせっせと落ち葉掃除に励んでいます。我が家の亀も今年は冬眠に初挑戦させたいと思っているんですよね〜。無事にうまくいくかなぁ…。
光司さんはあちらこちらの現場に出向き、忙しい日々を慌ただしく過ごしています。そんな最中、先日は、久しぶりのぎっくりをやりました。でも、こちらも手慣れたモノ…結構冷静に足の縮み具合を調整してあげて、出来うる限りの応急処置と一日絶対安静を強要し…、翌日には現場に復帰させました。腰治療に関しては、整体師さん並みに知識も増えてきたのかも…この時期そうそう寝込んでもらってばかりじゃ困りますからね〜。なんとかひとつひとつ確実に物件はこなしておりますが、気づけばアッという間に十一月です。彼は一人黙々とお仕事に励み、私は読書の秋を満喫しています。
 

2007.10.5>>>
昨年大切な人や家族を次々に喪って、私はやろうと心に誓ったことを後回しにするのはとてももったいないことだと改めて感じるようになりました。やりたいな…出来たらいいな…と思っていたことを実行に移す。とても何気ないことのようだけれど、健康であるが故に叶えられることもあるのだとたくさんの死をもって気づかされました。それは、子供の頃からやってみたいことのひとつだったのですが…、念願の「ぬか漬け」なるものを始めました。な〜んだこんなにすぐに出来ちゃうのか〜!結婚以来、心にふつふつと抱いていた願望は、なんともあっけなく日常に溶けこむ手仕事のひとつとなりました。一日一回ぬか床を混ぜる…。糠味噌くさいってどんな人?なんだろうなぁ!?〜って、幼い頃の憧憬と共に抱いていた数々の疑問が一気に溶けた感じです。やってみると至極簡単、ほんとに朝飯前のことなのね…。精米器もずっと持っていたんだから、ぬか床くらいさっさと作っちゃえばよかったのに〜。いともたやすく当たり前のことが、とっても大それた難題であるかのように尻込みしてしまうこと、私の場合いっぱいあるんです。まっ、こうやってひとつひとつのちっちゃな積み重ねの体験こそが、大人になった醍醐味?ってことかしらん。子供のころは、大人になんてなりたくないってずっと思っていたけれど、いろいろと事件はあるにせよ…年を重ね生きていくことが、とても楽しいと発見できた今を何より嬉しく思います。ともすれば淡々と過ぎてしまう毎日の中で、何かドキドキすること、これからもたくさん見つけられるといいな…まだまだ初体験、未体験ゾーンは、いっぱいありますからね…う〜ん、それでは、次ぎは何に挑戦しましょうか…。
イズデザインのお仕事のほうは…といえば、いろんな物件が遅れぎみで…、急な依頼も舞い込んだり、御納品や取り付けも引き続きあれやこれやと…、毎年のことですが、十月から年の瀬にかけてはいつもてんやわんやです。一年の暮れを迎える頃には、間々なんとかなっておりますので、少し私は静観の面持ちで光司さんのあたふたを見守りたいと思っています。たくさんの方々に頼りにされ、感謝され、直接お礼を言われるお仕事って、そうそうないですものね〜、有り難く日々精進したいと思っています。もちろん、私たちだけでは成し得ないことも、多くの仲間が一丸となって助け合い、そうして仕事は回っていくのですが、縁ある人々とのこの絆を何より大事にしていきたいです。重なって動き始めたいろんなお仕事が、ぜ〜んぶ、無事に成し遂げられますように…。ケガしないでガンバりましょう。
 

2007.9.24>>>
京都のお客様からリピートでご依頼がありましたので、お仕事を口実に、久しぶりに小旅行を兼ねてのお打ち合わせに行ってきました。せっかくの遠出に散策を楽しみましょうと電車ででかけたのですが、私たちの乗った一本前で急病人が出たとかで…トホホ〜出発した直後にいきなり電車は立ち往生。あらあら…最初っから前途多難…暗雲立ちこめる旅立ちです。京都駅に降り立つと、あり得ないくらいに…めっちゃ暑っ〜!残暑キビシ過ぎっ〜。さすが盆地の日中は半端じゃないほど熱気ムンムンで、予想はしておりましたが、まさに熱中症を発症しそうでした。それでも京都市バス一日乗車券なるものを買って、少し手前でバスを下車、一澤帆布さんと信三郎帆布さんにも立ち寄ってきました。どちらのお店もたいへんな盛況ぶりで、身動きできないほどの人だかり…やっぱり繁盛店は違いますネ〜。お互い色々と確執はあったようですが、良きライバルとなって京都老舗の名店として、これからも益々のご発展をお祈りするばかりです。それから、京都市美術館で始まったばかりの一番楽しみにしていた北欧モダン展へ。ほとんどの展示物が椅子の研究家でもある織田先生所有のもので、むか〜し旭川のお宅におじゃました時にお部屋にあったソファも展示されていて、「あっコレ座らせてもらったよね〜っ」って、久しぶりのご対面に嬉しさも倍増です。北欧は家具だけでなく食器などもやっぱり素敵ですよね。特に今回はいろいろなコモノをゆっくり丹念にじっくりと見て回りました。プロトタイプもいっぱいあって、私が生まれ育った古い年代のものなど、色褪せることの無いモダンでシンプルなデザインにあれもこれもほしくなってしまいました。今も変わらぬ機能美、洗練された美しさにただただ心惹かれ、目を奪われるばかり…先生ったら、一体どれくらいコレクションしていらっしゃるのかしら〜ん!?ここまでに至る収集の情熱と道程に思わず拍手!!です。極寒の北海道で九年と少々暮らした経験がありますので、凍てつく寒い長い冬をいかに心地よく、そうして楽しく部屋の中で過ごすのか…その大切な時間を考える北欧の人々の思いも、胸にリアルに迫ってくるものがありました。京都くらいですと、いつもは車で駆け足で行って、アッという間に帰ってきてしまうのですが、やはり時間と駐車場を気にしない旅もいいですね。柳の木の揺れる細い路地裏でかわいい舞妓さんにも偶然出逢え、川面を渡る緑の風と共にいにしえ人の面影をふと感じる事もできました。お客様が下鴨神社を通り抜けて案内してくださったりもして、ほんの僅かなひとときですが、はんなりした京都を満喫できました。でも、やっぱりもう少し涼しかったらなぁ〜もっとガンバって歩けたのに〜!
 

2007.9.15>>>
夕暮れの迫ってくる時間がだんだん早くなってきましたね。お店を終えて帰る頃にはすっかり真っ暗になっています。朝晩はちょっぴりしのぎやすくなり、気づけばセミの声から虫の音に…季節の移ろいを感じます。我がイズデザインでは、本業にさしつかえることのないようにという配慮もあって、表だって他社の家具の修理をお引き受けしているわけではないのですが、年間を通してとなると、かなりの数のイスを修理したり、ペーパーコードなどの編み直しを請け負っております。ほとんどがメーカーさんからのご紹介を受けて依頼されたものですが、やはり主流は北欧家具が中心でしょうか。ウェグナーやモーエンセン、フィンユールなどなど、稀代の名作と呼ばれる年代物の素敵に年を重ねた椅子に出逢ったりしますと、うちの家具もこんな風になればいいなぁと見惚れるほどに、経年変化が素晴らしく感動ものです。修理を終え、ワックスを塗り直せば、再び息を吹き返しエネルギーを解き放つが如くに光り輝きだします。
そんな中、個人の方からHERMESの寝椅子の修理依頼があり、只今、我が家のリビングに鎮座しています。威風堂々とした存在感はさすがエルメス〜!木製ながら何段にもリクライニングして、至極お上品でかっこいい!元々は皮革が編まれていたのですけど、飼っているワンちゃんのイタズラもあってか…伸びた革ひもが引きちぎれてしまっているものです。もう少し大人しく成長するまでとりあえず、紐編みで対処しておきましょうか…ということとなり、ただの白いヒモじゃ〜ねぇ…なんてったってエルメスなんですから〜ってな訳で、ご希望の焦げ茶色に近づけるべく久しぶりに柿渋染めにトライしました。そういえば茅葺きのギャラリー時代にセイタカアワダチソウでカーテンを染めたっけ〜。ある程度、場所がないと染め物ってたいへんなんですよね。特に柿渋染めは、お日様に当たって色がより濃くなっていくわけですから、ボトボトにしてもいいような干す場所も必要です。神戸のアトリエは狭いながらもお庭がありますので、紐のロープ(120メートルの染め直しはなんと八回です)と共についでによれよれの二人のTシャツなどなど実験台に染めてみました。まわりのお家からは怪しげな茶褐色の洗濯物に何やってんだ〜って風に見えたかもしれません。保育園で働いていた頃、よくいろんな草木染めにチャレンジしてました。最終的にはいつも洗濯ごっこ?に変身するほど、全身びしょ濡れになっちゃうこの遊びが子供たち共々だぁ〜い好きだったなぁ。やっぱり染めるのっておもしろくって楽しい〜っ!!あの頃みたいにドングリや葉っぱ拾ってこようかしらん…。芸術の秋、読書の秋、食欲の秋がやってきましたネ。爽やかな風に誘われて豊穣の実りを探しに、久しぶりに山歩きしたいで〜す。鳥の声に耳を棲ませつつ…流れる雲を追いかけて〜!
 

2007.9.2>>>
此処、芦屋イズデザインの入っておりますフリックコートアネックス?ビルが、大規模改修されることになりました。以前に入居していた三宮のビルは、そんなこと言いながら…いきなり店舗も会社も住民も全員が立ち退きで「ビル取り壊し」の憂き目に遭いましたので、すわっ〜またかっ!と不安がよぎりもしたのですが、ようやく決着の道筋も見え、いよいよ本格的な工事突入とのことです。今までその場しのぎといいましょうか…付け焼き刃的な細かい補修を幾度となく重ねてきたみたいですが、三十年近く建つ古いコンクリート打ちっ放しのビルは満身創痍の様相を呈しており、上の階ではなんと雨漏りもしているとか…。まあ、紆余曲折はあるのでしょうが、ビルが綺麗に生まれ変わるというのは嬉しいことですね。産業廃棄物としてアッという間に取り壊されてしまうのは、見るに忍びがたいものですし、私たち的には、また引っ越しだったら今度こそ笑っていられませんでしたからね〜。新しくリニューアルということで何より安堵致しました。年末まで四ヶ月近くの長丁場です。皆さん、ケガなくどうぞ気持ちよく無事に改修工事が進みますようお祈りしています。…という訳で、皆様にはご迷惑をおかけすることと思いますが、通常通り営業はしておりますので、どうぞお気軽にお訪ねくださいね。
最近、ご近所の方からいろいろな家具のご相談を受けたり、以前ご注文いただいた昔馴染みのお客様が、遠方から訪ねてこられ、それぞれにリピートのご依頼を受けたりと…ここ芦屋イズデザインのお店も認知されてきたのかなとたいへん喜ばしく思っております。あまり派手にするとすぐにお店が無くなってしまう!?というトラウマがありましたので、こちらにきてからは、なるべく目立たず地味にひっそりと…をモットーにやってきたかいがあったのかもしれませ〜ん!?しか〜し、ここもそろそろ二年経ちましたし、ガンバルやる気を見せなくっちゃ〜と思っている今日この頃であります。新作の時計やら照明やら、ほんの少し小物も充実してまいりました。丸太買いしたイタヤカエデの木も乾燥が終わったとの連絡を受けましたので、新たな作品も!の期待をしている所です。プライベートでも久しぶりのミシン仕事に精を出し、ようやく寝室のカーテンを縫い上げました。若かりし頃といえば、家にジッ〜としているのがあんなに苦手だったのですが、今はひとり静かに過ごす時間をいとおしく感じています。家の中の雑用を筆頭に、お弁当のお総菜の作り置きを考えたり、グリーンをアレンジメントしながらお花を活けたり…亀洗ったりと、お店での留守番より案外忙しいのよね。あれもこれもと…やりたいことは後悔なきよう、ゆるやかにまったりと…和める時を大切にしたいと思っています。but、光司さんはあちらこちらのお客様からお呼びがかかり、相変わらず動いたっきり〜ですけどね。
 

2007.8.24>>>
毎日、息苦しい程の暑さが続いていますね。先日、王子公園駅の近くにある神戸文学館という所に故灰谷先生の作品展というか遺稿文を拝見しにいってきました。その中でも最後の遺言とも呼べる文章は、心深くに突き刺さり、闘病の間にお見舞いにいけずじまいだったことが、今更ながら後悔の念でいっぱい…胸が痛みました。どうしてあの年は、一年の間に身内のように大切な人がパタパタと亡くなっていってしまったんだろう。人が死ぬということは、ただその人に会えなくなることです。ただ二度と逢うことが出来ないという事実…。そのことがこれほど苦しいことだなんて、年を重ねてからこそ身に滲みる生きていくことの姿なのですね…悲しみはより色濃く深まっていき、今さらながら時の大切さを思い知らされました。神戸文学館は、ヴォーリス建築事務所設計の関西学院の元チャペルで、わたし的にはその昔、王子図書館として通った想い出の方が多いかな…。高いドーム型の木組み天井に優しいフォルムの窓枠や葡萄柄のステンドグラス…そうして歴史を感じさせる煉瓦と木の香り。とってもロマンチックで素敵な雰囲気のある建物です。現在お仕事で、ヴォーリス建築物件とかかわらせていただく機会もありますので、自分たちの今ある仕事がこんな風になんとなくでもつながっているのかと考えると不思議なご縁も感じられ、たいへん光栄でもあり、身の引き締まる思いでいっぱいになりました。
お盆は、実家で姪っ子たちとお正月以来の再会をして、ババ抜きや坊主めくりやらで大いに盛り上がりました。でも光司さんは、すぐにお盆休みも返上でお仕事お仕事の日々。お打ち合わせを重ねていたいろんな物件が一気に動き始めました。まぁ、いつものことながらどうしても仕事って重なってゆくものですからね…残暑も厳しく、体脂肪は、またすっかりアスリート並みの光司さんですが、もう来春のお仕事もちらほら…いろんな方に頼りにされているのはいいことです〜夏バテしないように頑張らないと…。それから…「ペルセナウス流星群」皆さんご覧になったでしょうか!?流れ星が肉眼で見える〜!ということを聞いて、北東の夜空を見上げていた夜も…。光司さんは寝転がっていきなり「わぁ〜!」って発見してましたが、私はよそ見をしていてチャンスを逃し…またその一時間後…「今のはみたでしょう〜」の問いかけに「目つぶってたわ〜」トホホ…。またしばらくして、もう寝ようかな〜って諦めかけたその時…ついに明る〜い流れ星と遭遇。夜空の向こうの星になってしまったたくさんの故人に感謝感謝。ありがとう〜ついに見たよ〜!一瞬の煌めきに…想いを馳せてたくさんの御霊に祈りを捧げました。さてさて八月ももうすぐ終わりです。一日も早く、もう少しだけでも涼しくなってほしいものですね。皆様、残暑お見舞い申し上げます。
 

2007.7.26>>>
今月は、なんだかいつもと違う感じのお仕事の流れ…。急ぎのお仕事や遠方からのお客様やら…。急遽入ったお仕事は、産婦人科の待合室に置かれる円形のとってもキュート!でかわいい大型ソファ。納期まで時間がなく、光司さんは、いろいろご提案のための試作に四苦八苦しておりましたが、完成してみると皆さんの評判もすこぶるよかった様で、あ〜よかったと一安心しています。ここにいるといろんな人がいらしては、いろんな方々へとご紹介して頂きますので、私としては、ただボォ〜っと、お茶なんぞを入れて取り留めもなくお喋りしている感じなのですけれど、なんとなくご縁のある先生方とはお仕事も一気に進んでいく感じが致します。人付き合いもたいしてうまくもない私たちが、お店を持つなんてことはとてもあり得ない大それたことだと、店舗を構える前は感じていましたが、いろんな方々のお力添えでもって、なんとはなしに…道は開かれてゆくものなのかもしれません。不思議なくらいに誰かに助けられ見守られ、今こうしていられるのだと改めて感じ入る楽しいソファの御納品でありました。しばらくお店にあったイージーチェアが、新作のチェリーの椅子達と共に、九州は熊本のお客様の元へお嫁に行きました。九州は初だったかな〜。ほとんどが受注生産となっている我がイズデザインの家具ですが、時折お店の現品が売れていってしまうことがあります。それはそれでたいへん光栄で嬉しいことなのですが、お店番としては、やっぱり急にいなくなるとなんだかちょっぴりサビシイかな…。でも到着後に「お部屋にも馴染みとってもよかったです〜」とのメールを改めていただくと嬉しさも倍増でした。これで去年の暮れから大型のソファもないままに…。次なる作品の製作と打ち合わせの日々の合間を縫って、新作ソファのデザインも考えているみたいですが、我が家のソファも相変わらずないままですしね〜、雑誌で見かける素敵なお家には必ず洒落たソファがあるので、やっぱり早く作ってほしいなぁ。現在、お家と工房がひっついているので、あれっと思うとサッと工房へ出掛けていってはちょっとしたアイデアやほんの少しのひらめきをアッという間に形にしていきます。目の前に新しいデザインが現れるのを間近に見られるのは、新鮮な驚きと共にワクワクする瞬間でもあり…ものづくりの現場が、生活そのものの場になっているという今の暮らしを堪能しつつ…新しい作品を心待ちにしておきましょう。先日、光司さんは、日経新聞の取材(久しぶりのビジネス系ですね〜)を受けておりました。さてさてどんな風に紹介されているのかしら〜!?
 

2007.7.7>>>
中庭のイタリアントマトの実がようやくオレンジ色に色づきました。ご近所の方や納品先のお客様から夏野菜の差し入れをよくいただくこの頃…やっぱりもぎたて新鮮野菜はおいしいですね〜。アトリエのまわりは開発が進んだとはいえ、まだまだいろんな鳥たちが遊びにやって来てはカワイイさえずりを聞かせてくれています。朝のお化粧タイムでは、ホーホケキョのウグイスの鳴き声にジッ〜と耳を棲ませて、ぼぉ〜としていることもしばしば…朝の身支度を整えるほんの短いひとときが私のリラックスタイムとなっています。
ここ数年忙しさにかまけて…た〜くさんの御納品の写真がアップされていない状況なんです。現在、ちょっとお手伝いしてもらいつつ…もう少しなんとかホームページも整理しなくっちゃと気合いを入れ直しておりますので、まっ、いつになるやらわかりませんがそちらのリニューアルもお楽しみに〜。光司さんは相変わらず仕事仕事に追われ忙しい日々がぐるぐると巡ってくるばかりですが、私はこの芦屋のお店との往復のペースにもずいぶん慣れ、以前の日常を取り戻しつつあると感じています。そんな中、パッタリ途絶えてしまっていたお弁当づくり
もようやく復活させました。コンビニやデパ地下のお弁当にも少々食傷気味だったのですが、しばらくお台所がなかったことを口実にずっと手抜き三昧でしたからね〜。どうも市販のお弁当はカロリー過多になってしまっていたようで、手作りにしてからは少しだけ体脂肪も下がったかな??…薄着の夏本番ですからもうちょっとダイエットを頑張りたいで〜す。
先日、光司さんはいったい何脚くらい、今まで椅子をデザインしてきたんだろうと大雑把にですが数えてみました。予想では7〜80脚だったんですけど…オッ〜いつの間にやら100脚超えてるっ〜!!ちょっと感動!!知らない間に結婚生活がスイートテンをとっくに過ぎていた時くらいビックリしちゃいました。旭川の職業訓練校時代の卒業制作の椅子から先日の新作曲げ木の椅子まで…。振り返って写真で確認してみるとありとあらゆるタイプの椅子たちが勢揃いです。デザインが百あるということは実際の椅子は何脚製作したのでしょうね…それってなんてすごいこと!!改めて継続は力なりを実感致しました。木工を始めた当初は夢の夢のそのまた先の夢物語でしかなかった100脚という数字に、彼は本当にたくさんの人々に支えられ、ここまで作ってこられたんだな〜と…感謝感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。そんな私たちの想いを皆様にお届けできないものかと…今までの集大成を少しでもまとまった形で
発表する場を持てれば素敵だろうなぁ〜と、独立して十五年の節目の年にそんなことを願っています。七夕の夜、短冊に想いを託してみましょ〜。
 

2007.6.15>>>
先日、テレビでガンの地域医療格差についてのレポートをやっていました。国民の二人にひとりがかかる病なんですね。道理で…まわりにガンの人多いわけです。人はいかに生き、いかに死んでいくのが幸せなんでしょうか…。昨年、亡くなった友人のご主人が、彼女の闘病記を出版されました。改めて読むと最初っからかなり病状は芳しくなかったようです。読み返す度、あ〜あの時〜という思いが蘇ってきては心苦しくなるばかり…。様々な出来事が私の身に降りかかったあの時期、余裕のなかった激動の日々を恨めしく思い返します。イズデザインのお客様には、様々な職業の方がいらっしゃいますが、その中でもお医者様も数知れず…。一口にお医者様と言ってもいろんな分野の先生方です…内科、眼科、歯科、小児科、循環器科、産婦人科、皮膚科などなど…私には皆さん話しやすくて優しくて穏やかな方々ばかりです。最初に診察していただいた先生が私の知ってる気さくで話しやすい先生だったら、やる気マンマンの彼女のことですから、ガンとも真っ向勝負していたに違いない!…と複雑な思いでいっぱいになりました。でも、実際、ガンをいきなり告知されちゃったらと考えると、自分自身がどんな風にとまどい、そうしてその事実を受け入れるのか想像だに出来ません。何度か手記を読み返し、改めてガンのことを学んでいくうちに…一体どの道が、果たして正しい選択と言えるのか…本当にわからなくなってしまいました。私の母も手術の後遺症であれこれやっかいなことをたくさん抱え込むことになって、手術をしたことへの後悔と弱気な言葉を時折口にしていますので、余計そう思っちゃうのかなぁ。今は治せる病気になりつつあると聞くガンですが、日本のガン医療は、欧米に比べまだまだ遅れているようですね。人には千差万別の様々なライフスタイルがあり、それぞれに死生観も違っています。震災を体験した人でなければその苦労が計り知れないのと同様、同じ病を宣告された者同志でないとその心の奥底にある真実の声に耳を傾けることなんて出来ないのかもしれません。健康である今は、ただ今日を生きること…明日の来ることが、いかにシアワセであるかを感じるのみです。自分の死を受け入れる…その時のために、人は人であることの優しさのカケラを持ち続けていかなくてはならないのでしょう。手記を読み、彼女の残してくれた言葉の一字一句が、今日を、今この時を大切に生きていこうとまた改めて強く決心させてくれました。
「かえるノート」知玄舎 1260円です。これまた友人の秋月真由美さんのかわいくてポップなカラーのイラスト満載!現代の最新乳ガン治療と彼女がはまってしまっ
たというちょっと怪しげな?民間治療のこと、そうして終末医療やリビングニーズに至るまで「死」と真正面から向き合った彼女ならでは逝き方が心に響きます。一度目
と数度読み返した後では、少しずつ自分の中での死に対する考え方も違ってくるような…あなた自身の生き方をそうして死に往く姿勢を問いかけてくれています。

光司さんはといえば、肩や腰、あちらこちらが痛いといいつつもテーブルやら最新作の椅子づくりに四苦八苦しています。太い材の曲げ木の椅子に挑戦しているのですが、なにぶんひとりぼっちで大した道具もなくやっているわけですから、度々危険な目にもあっちゃうそうです。ここまで必死なんですから、かっこいい新作を期待していま〜す。
 

2007.5.27>>>
初めて、我が家の屋上に上がりました。上から見るとオリーブの花と葉っぱがすごいキレイに見えるよ〜っていう光司さんの言葉についつい突き動かされてしまった感じ。中庭のオリーブの花が今満開に咲いており、その小さな花を真上から見るのはまた格別らしい。屋上は、中庭からはしごを登っていかなくちゃいけないので、なんだか怖ろしく…(平衡感覚がいまいちで足元がおぼつかな〜い)どうも気が進まなかった場所です。丁度、防水のためのペンキ塗りもやっちゃうというので、上で支えてもらって勇気を出して行って来ました。ワゥ〜オ、ひとつ上がるとまた違った景色。ほんとだ〜見下ろすとオリーブの木が一段と素敵にかわいく見える〜!屋上は思った以上に広々としており、ゴザでも敷けば大きな宴会場にでもなりそうなくらい。休日、晴天続きの初夏の陽気に後押しされて、桜の木のお隣に新たにミモザを植え、中庭には、バジルとイタリアントマトとレモンの鉢植えも置きました。どうも虫に好かれるお家?っていうか…家の内も外もなんだかいろんな虫がいっぱ〜い。ただ山近しってことなのかもしれませんが、おっきなムカデを筆頭に、とにかく虫をよく見かけます。去年は香りの強いバジルでさえ、全滅でした。今年こそは、細々とでもいろんな収穫を…と期待しています。爽やかな五月の夜風に吹かれ、久しぶりに中庭での二人バーベキューを楽しみました。外で飲むビールはやっぱりオイシ〜イ!
先週は、古くからの知人である札幌のお友達、デザイナーのCちゃんが、大阪でアクリル樹脂の作品展があるというので、ちょっとパーティにも参加してきました。以前一緒にお仕事をさせて頂いたことのある竹田設計さんの入っているビルで、わ〜なんかすごく都会派っていう感じの雰囲気。御堂筋は、昔と違って違法駐車もずいぶんと減ったせいもあるのかしら…空も道路もとても広くなったみたい。こういう華やかな場所は少し気後れしてしまいがちですが、そこでは懐かしい再会と新しい出会いがいっぱいありました。なんとなく心通じる人達って、廻り回ってお友達なんですよね〜。話せばやっぱりどこかで、不思議なことに共通の友人知人でつながっているものなんです。時々はこういう場所に思いきって出掛けてみるのもいいものなんだな〜って…出逢えた人達からたくさんの元気をもらえました。
 

2007.5.7>>>
緑萌ゆるこの季節。最終日はあいにくの雨となってしまいましたが、薫風そよぎ花ビラ舞い踊る五月晴れの清々しいゴールデンウイークとなりました。野山をのんびり散策したいな〜との思いも裏腹に、私たちは日々お仕事の毎日でしたけど〜。それでも芦屋のお店の窓から遙か遠くを見上げれば…風に揺れる葉っぱに乗って、雲ひとつない真っ青な空の向こうに飛んでいけそう…心地のよい時間が流れていきました。光司さんは、新しい椅子!いす!イス!のデザインと製作、リフォーム物件の図面書き…といろんなことに追われていましたが、平行して教えていた大阪ガスインテリアデザインスクールでの第三弾ミニチュア椅子づくりも終了し、ホッと一息といった所です。今回は、前回の反省をいかし、ちょっとゆったりめ、余裕を持っての進め方でしたので、概ね生徒の皆さんも完成までこぎ着けた模様。「次回はいつ頃〜?どんな椅子ですか〜!?また参加したいです〜」の声もかかったほどに好評のうちに幕を下ろしたとのことでした。よかったよかった〜!!お店が定休日だったとはいえ、月に何回かの夜遅くまでの講義が続くとどうしても私たちの生活のリズムも乱れてしまいがち…それでも、出来上がったモーエンセンの「J39」を棚に並べてみると、ミニチュア椅子コレクションが新たに一脚増え、その喜びはまた格別のものとなりました。先々週は、元教え子の園児Aちゃんからの結婚報告があったり…、親戚の不幸が重なるなど…プライベートでも吉凶様々な出来事の日々。そんな中、以前ソファを製作させていただいたことのあるお客様が、赤ちゃん連れで、久しぶりに芦屋のお店を訪ねて来てくださいました。お納めしたソファは、なにかと子育てに大活躍中とのこと…光栄な限りであります。何年ぶりかに抱っこした赤ちゃんの柔らかな感触…腕いっぱいに拡がるズシりと感じる命の重み。それは、なんだかなつかしくもあり、こっちが泣きたいくらいだった激務の保母時代を振り返っては、ちょっぴり切なくなるような…今では大きく成長したたくさんの子供達の笑顔とも重なって、時の流れと…何か目に見えない縁という出逢いの不思議さに想いを馳せた瞬間でした。さてさて、お待たせの家具たちも目白押しで嬉しい悲鳴を上げています。アトリエのお庭も何かちょっとずつでも植えていきたいし…、今年はできれば畑もして夏野菜のひとつでも収穫出来るといいな〜家具の製作&日々の暮らしと…そのどちらも大切に〜楽しんでいけるといいナ…と思っています。
 

2007.4.17>>>
行ってきました〜東京へ〜!まっ、光司さんのお仕事がらみということで、銀座でパーティがありましたので、それにかこつけて、今話題のミッドタウン&美術館巡りを堪能してまいりました。(サントリー美術館、新国立美術館、2121デザインサイト、岡本太郎記念館も〜)表参道ヒルズも六本木ヒルズも駆け足でしたけれど時間の許す限り…見学してきました。私自身は、一体何年ぶり〜??と思われるほど、都会から遠ざかってしまっていたので、久しぶりの東京の風もなんだか心地よかったです。美術館以外はたいして計画も立てずに歩き回ったわけですが、以前からぜひ見たいな〜と思っていたたくさんのインテリアショップにも足を運ぶことが出来ました。有名どころのショップは、どこのお店も洗練された建物に素敵な空間をしっかり創り込んでいて、いっぱいインスパイアされちゃった感じ〜。ここ数年、引っ越し疲れとプライベートで悲しいことが重なったこともあって、あンまりやる気の出てこなかった私ですが、もうちょっとガンバろ〜と決意も新たにした次第です。行く先々の心惹かれる看板に目が眩み、知らない路地へ入り込んでしまって、南青山の住宅街を迷子になっちゃったんですが、この界隈は、神戸の山の手や芦屋の街並みに似た雰囲気が漂っていて、いつでも住めそ〜うって思っちゃうくらい…。実際はこちらの家賃だとワンルームくらいにしか住めないんでしょうけどねっ。でも、今回東京に遊びに行って、改めて発見したことは…なんだかとっても皆さん…地味?なんですよね…服装が!東京メトロの乗客たちもみんなグレイって感じの落ち着いた色味ばかり…。いつも色鮮やかなコートに靴で、メイクも髪型もバッチリ決めている芦屋マダムを見慣れているせいかしらん??なんだか逆に不思議に思えました。やっぱり神戸&芦屋ってもしかしなくても…派手なのかも〜!?(ちなみに、私といえばいつまでたってもマダムにはなれず…地味なままですが)ホテルは、インテリアのお勉強にもなりますし…できれば完成したばかりのザ・リッツカールトン東京がよかったけれど、重厚感漂う帝国ホテルとイタリアのデザイナープロデュースの三井ガーデンホテル銀座の新旧のホテルに滞在し、銀ブラと新橋の高架下のお父さん達のそれぞれ違った空気に触れてきました。どちらのホテルも外国からの観光客でいっぱい。季節のいいこの時期、東京散歩にはちょうどいい気候なのでしょうね。今回は、初の神戸空港利用の旅でしたが、一日目の駐車場代はタダでしたし、荷物の持ち運びだけでも、便利で楽ちん〜コンパクトな空港なので移動距離もほとんどなく、到着してからお家に帰るまでもアッという間に感じました。留守の間に亀のツンちゃんは、なんだかひとまわりおおき〜く成長しておりました。ちょっぴり心配していたけれど、逃げ出しておらずホッとひと安心。
 

2007.3.31>>>
新しいデザインの椅子や新築のお家へのキッチンの納品などなど…完成した作品のいろいろがそのお宅に納まって、皆さんの喜んでくださる笑顔を見るのが一番好きです。この瞬間、人と人とのつながりを持つ創るお仕事をしている事が、本当に幸せで最高の贅沢であることを実感致します。木をふんだんに使った邸宅に、我がイズデザインの木製キッチンは、あたかもそれが定番であったかのように、もうすっかり馴染んでくれていました。重厚でリッチなチークの無垢天板…引き出しがいっぱい!収納力バッチリのオリジナルキッチンを奥様もたいへん喜んでくださって、とっても嬉しかったです。ご主人は大学の先生とのことですから、きっとこれからたくさんのお客様や学生さんを招き、パーティ三昧の日々を過ごされることでしょう。標高高き、お山のてっぺんに新築されたお家は、木の香りも心地よく、ベランダから見える景色はまるで日本昔話の庄屋様になったような気分…夕日が沈む光景は一瞬時間が止まったかのように…のんびりほっこりと優しい気持ちにさせてくれました。神戸に隣接しているのですけど、土地もすごく広〜くて、なんと山ごとっていうか…竹林付き。都会ではなかなかない物件ですね。最近では、郊外にも大型のショッピングセンターがたくさんありますから、車を少し走らせるだけで、街なか以上に便利な暮らしが満喫出来るというものです。お仕事の交通の便さえクリアすれば、やっぱり緑いっぱい自然に囲まれた山の生活が一番いい〜って思います。そういえば、お庭には陶芸の窯もありました。やりたいこと、どんどん拡がっていく夢のような田舎暮らし…うらやましい限りです。うちのアトリエももうちょっとなんとかしたいけど、最近は芦屋のお店がお休みの日は、たまりにたまった洗濯とお客様への納品で、なんだか慌ただしい時間を過ごしてばかり。桜の花便りがあちらこちらから聞こえてきて、麗らかなで清々しい風を感じる季節になってきました。今日生きていることを楽しむことが、早世したお友達の供養にもなるのだと思って、どんどんおでかけしたいと思いま〜す。でもでも、実際は、人混み苦手なんですよねぇ。光司さんも私も〜。あっ、そうそう春の陽気に誘われたのか、天然酵母はかなり元気ハツラツ〜充分膨らみのあるおいしいパンが焼けるようになりました。我が家の自家製酵母パンついに復活です!
 

2007.3.18>>>
今月は、製作完了の作品をどんどんお客様の元へ…の納品ラッシュの日々を送っています。リニューアルされた芦屋の福祉施設にお納めした高齢者用の椅子たちの第三弾は、座をくり抜くことによりちょっと軽めに改良した新たなるデザインのもの。後ろ姿の背もたれ部分が、ぐるりと見えるタイプで、NO1,NO2と比較しますとちょっぴりキュートです。テーブルは角も丸く柔らかいタッチに替えました。まあ、お家もそうですが、三度目くらいにしてようやくお互いに…納得の出来る感じになっていくものなのかもしれません。新しく生まれ変わった柔らかな印象のデイケアのスペースにとても合っていましたし、苑長さんはじめ皆さんにもお褒めの言葉をいただきました。よかったです〜!この仕事を始めてもう長い年月を重ねているという証とも言えるのでしょうけれど、古い作品の修理依頼もありました。まずは籐の乾燥による割れを補修。いわゆる編み直しです。そしてもうひとつは、七年ほど前の作品で、木が乾燥により一ミリ程痩せて、のりの部分も剥がれてしまって…貫の部分が一カ所はずれてしまったもの。乾燥に関しては、その家の環境というか椅子の置かれている状況もなにがしかの関係があるのかな…。まっ、その辺の難しい所はわかりませんが、久しぶりに出逢ったその椅子は、いい風合いに飴色に染まっていて、濃くなった木の年輪は、日々の暮らしの積み重ねを優しく物語ってくれていました。家具というものは、その家族にとってかけがえのない絆のように…見守っていてくれる存在なのですね。日常にある当たり前の風景がとても幸せだと感じることが多くなったのは、昨年來、人の死が身近に次々に起こったという経験の積み重ねがあるからかもしれません。大切にオリジナルの家具を使い続けていただいているというお客様からのメッセージを深く受け止めて、感謝の心と決意も新たに…また明日からのお仕事に励んでいきたいと思っています。私のパソコンがなんだか調子悪くて…メールを配信出来ずの日々が続いておりました。いざ出来ないとなるとやっぱり不便〜ようやく光司さんが直してくれて、なんとか日記も更新できた次第です。少し寒さがぶり返し、春はまだか…の日々が続いておりますが、昨年植えたばかりの我が家のお庭の桜の開花宣言はいつになることやら!?お友達のTちゃんと我が家のネコのヤンくんが天国に旅立って早一年。たとえ一輪でもいいからどうぞ咲いてくれますように!「早いけど…濃かったなぁ〜」この一年を振り返り、しみじみと光司さんがつぶやいていました。
 

2007.2.20>>>
今月は、キッチン&テーブル&椅子&洗面台〜その他、たくさんのご依頼をこなしている真っ最中。そんな忙しいさなか、光司さんは広角でお部屋が撮れるカメラが「ほし〜い病」がむくむくと頭をもたげてきているご様子。熱心に図面を書いているかと思いきや、一生懸命ネットで検索しています。また私に内緒でいつの間にかカメラをゲットする魂胆なのかしらん。
アトリエがそれらしくなってきたのに伴って、キッチンご依頼のお客様に我が家を参考までに見ていただくという機会も増えてきました。そんなお約束の日は、朝から必死のパッチの大掃除ということになります。誰かがいらっしゃるとなると隅々の埃や汚れがたいへん気になるもので、せっせせっせと掃除そうじの嵐です。しか〜し、一向に放浪癖の治らない岡田家的には、そろそろ…次ぎの家はこうしたいね〜と呑気に意見交換している始末。まだまだこの家も、すべての完成にはほど遠いものがあるのですけど、とりあえず、ここは工房であり、感覚的には別荘かな…と思っていたりもして…又別の場所にもせめてなんとか…もう一軒!今度はすべてを諦めない理想のお家がほしいなぁ〜って、夢は大きく持っていなくちゃネ。岡田の父も家を建てるのがどうも趣味?だったようですし…血は争えないということで、光司さんもきっと負けないくらいの普請好きだと期待しておきましょう。だって、家つくるのって、ほんと楽しいですからねぇ〜!!まっ、寝言はこれくらいにしておいて…亀のツンちゃんは、元気ハツラツ〜朝起きてきた私の姿を見つけるとバシャンバシャンと水槽の中で「エサちょうだ〜いっ」コールがすごいです。亀って人の顔、わかるのね。新しい発見でした。工房に迷い込んできた当初に比べると、驚くくらいに!体積でいうと十倍くらいかな??でっかくなってきましたけど、牛飼いの経験のある私には、とってもラブリ〜なちっちゃな生き物に見えてます。ミドリガメの寿命は20〜30年とのこと。ゲッゲッ、私のほうがちょっとでも長生きしませんとえらいことになりますね。心して頑張りましょう。
 

2007.2.4>>>
神戸に戻ってきて十年近くの歳月が流れようとしています。北海道でも同じくらい住んでいたわけだけれど、帰ってきてからのなんと月日の速いことか…。それだけ歳もとって、その分、能力も落ちてしまっているということらしいですけどねぇ。それにしても今年はずいぶん暖かいと言いましょうか…なんとも冬らしくない気候ですね。北海道時代はあんなに春の来るのが楽しみだったのに…。まだ雪が一面に深く残るお庭の片隅にちらりと覗いたクロッカスの花の蕾。見つけた瞬間の「わぁ〜春だ〜」って飛び上がりたいほどの幸せで満ち足りた安堵感。私たち関西人からすれば、もうォ〜冬ばっかりや〜ン!てな感じの半年は続く銀世界…うんざりする雪かき…「しばれる」という言葉がまさにぴったりの身体の奥の骨の芯まで凍えちゃうようなあの感覚…でも、だからこそ長い冬が終わり、春がやってくるのがあんなに待ち遠しかったのだな…って、こちらの気候と比べつくづくと感じてしまいます。光司さんは、製作と図面書きと打ち合わせと…う〜ん相変わらず忙しそう!患ったままの腱鞘炎の腕も腰の痛みも騙しだましガンバっています。でも剥がれた爪は、しっぽが生えてきたとかげのように見事に復活!ご心配をおかけした皆様、爪はとっても綺麗に治りましたのでご安心くださいませ〜って言ってる間もなく、またその隣の爪を材木ではさんで真っ黒になっちゃてますけどね。間々、このてのちっちゃなケガは、とにかく日々起こる当たり前の行事みたいなものなのでしょう。そうして、その合間のパンづくりはまだ酵母クンがいまいち元気も出ず、ふっくらとは言い難い出来映え…。それでも、このゴムのような食感さえなつかしく、「まっ、最初はこんなもんだったよね…」と初めての失敗ではない余裕が次ぎへの成功を確信しつつ、再度チャレンジに臨んでいます。また少し新しいことを始めてみようかと心踊る芽吹きの春が、しっかりと確実に…もうすぐそこまでやってきました。Hちゃんのベッドもようやく完成。わぁ〜なかなかかわいい優しい雰囲気のベッドが出来ました。楽しい夢をた〜くさん見られますように…。さてさて、いろんなお仕事が重なり、てんこ盛りになって動きだしました。健康第一で乗り切りたいと思っています。
 

2007.1.25>>>
昨年からのたまりにたまった事務仕事もなんとか片づいてきました。お店をあちこち転々としていることも重なってか…いろんな書類も溜まってきてますし…膨大なる資料も飛び散らかっている現状をなんとか打破し…少しでもスッキリしたお店にしていかなくては〜!主婦業はテキトーにやっておりますので、こちらの芦屋イズデザインだけでも綺麗に整理整頓を頑張りたいと思っております。2007年もびっくりするくらいの忙しさ…新年始まって早々から、お仕事お仕事の嵐がやってまいりました。お打ち合わせの物件も多いし、工房では新作の椅子づくり。大型の収納が結構続いておりましたので、やっぱり椅子は肉体的にはかなり楽なのかな。お打ち合わせとお打ち合わせの合間を見計らって、一生懸命籐編みに励んでいた、リ・デザインされたResortチェア&オットマンもようやく完成!ホッと一息もつかの間、いよいよミニチュア椅子の製作講座も始動致しました。そんなこんなで、芦屋のお店はまたまた椅子だらになってきて…(一脚ずつ余分に製作しますので…)また新作〜!?と呆れ返るほど、最近驚くほどに椅子のご注文も増えました。椅子をわざわざオーダーしてもらえる時代がやってくるなんて…木工家として独立して以来の道程を思えば、しみじみと感慨深く感謝感激の気持ちでいっぱいです。我が家にも椅子はいろんなタイプをテーブルまわりに取り揃えています。お正月に母が来たおりには高齢者用の座面の低いタイプに座ってもらったのですが、「足がつくからすごく楽やわ〜」とたいへん喜んでおりました。私が座ってみても、なんだかしっくりこなかった椅子でしたが、身体に心地いいと感じてくれる使い手の生の声を聴くとコレでいいのか〜と安心もし納得も出来ました。芦屋イズデザインも2度目の春を迎える今年は、様々なお客様との出逢いがまた新たな出逢いを呼び…先日は、立ち退きで無くなってしまったビルを目の前に、何処の誰だかもうろ覚えだったにもかかわらず…必死でネットを駆使して私たちを追跡して!?捜し当ててくださったお客様がいたり…同姓同名の岡田光司クンが(彼も木のお仕事に携わっているそうで…)わざわざ東京から訪ねてきてくれたりと…、不思議なご縁の人の輪がドンドン拡がっていくことをとっても嬉しく有り難く…たいへん光栄なことだと思っています。
 

2007.1.8>>>
明けましておめでとうございます。
今年は、元日から私の両親や弟一家が初めて我が家を訪問し…その後も次から次へとお客様が続き…賑やかなお正月となりました。年始早々から椅子の御納品やキッチンの打ち合わせもありましたし、作品づくりも家造りも(外壁を少しずつ塗ってます)平行しての…新たなる年の始まりがやってまいりました。2007年は、もう少し家の中も外もすっきりと片づいていくことを願っておりますが、さてさて、お客様からのあれやこれやのご依頼の仕事をこなしつつの家づくり、一体どうなっていくことでしょうか…。今年こそ、アトリエ完成の日は訪れるのでしょうか?ねぇ…。
今月24日からは、恒例の大阪ガスインテリアデザインスクールでの「第三弾 ミニチュア椅子づくり」の六回コースの講師業も始まります。結局、モーエンセンの「J39 」に決定したようですが、初のヒモ編みの椅子です。生徒の皆さん、ちゃんと出来るのかしらん〜といまからちょぴり心配です。なんとかガンバって創り上げて頂きたいものだと心より願っています。
今年の最大の目標としましては、光司さんがケガをせず…お仕事が順風満帆にいきますように!というのはもちろんのこと、家の暮らしを充実させる一年に出来ればと思っています。ここ五年ばかり忙しさにかまけ、しばらく中断しておりました天然酵母パンづくりも復活させようと、新たな酵母くんを培養させています。元気に育ってくれるといいんですけど…。結婚してからずっとマメに手作りパンは焼いていたのですが、なんといっても神戸も芦屋もおいしいパン屋さんがいっぱいありますので、最近はついつい買って済ませてしまっていた次第です。でもやっぱり…我が家の手作りが一番かも!? 自家製酵母のパンを焼き…いろんなものをスモークして…と大好きなワインにあう食材をどんどん食べちゃいた〜いと、私は今年も〜「食」に走る所存であります。日々の暮らしの中、オリジナルの家具と共に、毎日の食べ物も大切に…肩の力を抜いて、気分だけでも北海道時代を想い出し、ゆったりと…のんびり歩いていきましよう。あ〜楽しかった!とおもしろかったぁ〜の一日を、少しでもたくさん持てますように…健康であることを感謝して…新しい作品をどんどん生み出せていけたら最高です!では、本年もイズデザインをお引き立ての程、皆様どうぞよろしくお願い致します。